民国初期の静かなる知性、聞一多。彼は新詩と呼ばれた新しいスタイルの詩壇のリーダーであったと同時に、古典研究の分野においても数多くの優れた業
績を残しました。そしてまた民主を訴える主張の純粋さと激しさゆえに権力者の凶弾に倒れるという劇的な最期をとげました。詩人であり学者であった文人は少
なからずいたとしても、その忠誠に殉じた者は少ないのではないでしょうか。格調高い詩と、斬新でしかも着実な学問成果を残し、その壮年期に民主に殉じた詩
人。聞一多は知的生産に関わる者にとって看過し得ない存在であると考えます。昨年一九九九年、聞一多の生誕百周年を記念して、中国で様々な文化事業が行わ
れました。そして日本でも、もっとこの詩人の事を深く知りたいという人々が集まって、本年(二〇〇〇年)二月、日本聞一多学会が創設されました。この会
は、あるいは詩人として、あるいは学者として、そしてまた演劇や絵画や篆刻など様々な方面に独自の天才を発揮した稀有の文人として、聞一多及びその周辺の
時代に興味を持つものの集まりです。少しでもご興味をお持ちの方の参加をお待ちしています。
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